かんたん江戸っ子かけいぼ


 




全財産の掌握 とほほ家計管理




 私は未婚です。
 なので当たり前ですが家計を掌握したことがありませんでした。それが急に家計簿を付けろ‥‥‥ええ?というのが正直な気持ち。
 無理だよ。
 そう投げ出したいけれど、投げ出すことはできません。
 金銭管理能力も稼ぐ力もない二人。
 両親ははっきり言って役に立ちません。

 両親から通帳、家計などをすべて取り上げ、私が管理をすることになりました。その最初の数ヶ月は二人とも捻くれて大変でした。
「どうせ私がすべて悪いんでしょ」これが口癖の母。
「あいつが悪い」と、自分のことを棚に上げて人ばかり責める父。
 何度、お母さんだけが悪いんじゃない。この家にいるみんなが悪い。みんなでやり直そう。兄弟に迷惑をかけないように、これからしっかりやればいいんだ。と、二人に言ったことか。
 自分たちが現状を招いたのだという自覚くらいしてくれてもバチは当たるまい‥‥‥って毎日思ったものです。


 母は、遂には心臓を患いました。
 もともと高血圧で糖尿病の母はフルタイムで働くことはできません。しかも、本人にも働く意思がまったくないのです。本人にも内職ぐらい探してみたら?と勧めましたが、なにもしないままに心臓を患い入院。
 手続きも終わっていないのに、あっという間に入院・手術代で大金が飛んでいきました。(当時残っていたお金の半分近くが飛んでいきましたよ)


 過ぎたことは仕方がない。
 現実は変えられないのだから、今からやり直せばいい。


 何回も何回もそう言いましたが、二人には通じませんでした。


 目も眩むような金額の負債。
 山のような、売る手段もない着物。
 半年も生きられない全財産。
 ヤクザがくるかもしれない、催促の電話が夜中に鳴り響くかもしれない恐怖。
 そこに、母の入院、手術。


 ついに、私は悟りに近い感覚を手に入れました。




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miya fujisawa[kantan edokko kakeibo]